“病は気から”とは昔からよくいわれていることわざです。病気は、気の持ちようで、よくも悪くもなるという意味合いを表しています。近年、科学的にも証明されてきているようです。「早寝早起き、腹八分」も貝原益軒が著した養生訓に書かれていますが、現代にも通じる健康法です。
“病は口より入る”も昔からいわれていることです。栄養摂取や水分補給などはお口からですし、感染症の予防も、お口の中をきれいにすることから始まります。つまり、お口の中を清潔にするということは身体を守り病気の予防につながるということです。
“一口30回噛み”も有名です。よく噛むことで、唾液がたっぷり分泌され、消化を助け、胃腸の負担を軽くするからです。最近は、食べ物を噛むときに使われる咀嚼筋、咬筋などの筋肉を動かすことが、脳の活性化を促し、記憶力アップやストレス軽減に役立つことが明らかにされています。
 もう一つ、簡単にできて、おすすめなのが『お口の体操』です。
 お口だけでと不思議がられる方もいらっしゃることでしょう。
 福岡市開業の医師、今井一彰先生が鼻呼吸という観点から「あいうべ体操」を推奨しておられますので、ここでご紹介します。
 「あ~」は、口を大きく開いて、「い~」は横に伸ばして、「う~」は、口をすぼめて、「べ~」はベロを出してそして声に出して行います。だいたい5秒間で1回、1分間で10回行います。身体がポカポカしてくるくらい、意外と結構な運動になるのがわかります。口周辺と舌の筋肉を意識的にトレーニングすることで、しっかり口を閉じて鼻で呼吸できるようになるそうです。鼻呼吸はゴミ、塵、アレルゲンなどを除去するほか、空気をほどよく加温、加湿してから喉・肺に送る役割を果たすのです。
 鼻呼吸には、汚れを体内に入れないようにして、自然治癒力(免疫力)を高める効果があるということです。さあ、みんなもだまされたと思って一度試してみてください。