枚方市の「宮園歯科日記」

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2021年03月

 唾液は口の働きにとって欠かすことのできない存在です。唾液の分泌量が少なくなり、口の中が乾燥状態になることを「ドライマウス」といい、むし歯や口臭などトラブルの原因にもなります。唾液の役割とドライマウスの兆候について紹介します。
 唾液には消化を助けたり、口の中を清潔にしたり、歯を守ったりといくつもの作用があります。
 ・「消化・嚥下作用」:お米やパンなどの炭水化物を分解し消化を助けます。パサパサしたものを飲み込みやすくします。
 ・「湿潤・保護作用」:舌や頬などの軟らかい部分と歯といった硬い部分とが接触する際の潤滑剤の働きをして、軟らかい部分が傷つくのを防いでいます。
 ・「洗浄・抗菌作用」:歯についた食べカスを洗い流したり、唾液に含まれる抗菌作用成分が有害な細菌の増殖を抑えます。 
 ・「緩衝作用」:酸性の食物やむし歯が出す酸によって、口のPHが酸性に傾いたとき、中性に戻す働きをします。
 ・「再石灰化作用」:歯の表面のエナメル質が食品やむし歯菌がつくる酸によって溶かされると、唾液に含まれるカルシウムやリンが、エナメル質を修復します。
 ドライマウスは、50歳以上で多くなり、日本では数百万人~数千万人いるといわれます。水をよく飲むようになった、今までと味が違う、口の中がネバネバする、入れ歯で歯ぐきが傷つく――などの症状があればドライマウスの可能性があります。歯科診療所や専門医療機関を受診してみてはいかがでしょうか。

 食事や水などを飲み込むとき、「むせて苦しい」「飲み込みにくい」と感じたことはありませんか。 
 「むせ」など飲み込みづらさの原因は、持病や薬によるものなど様々ですが、その多くは、「飲み込む力」の低下にあります。 
 ◇老化は40代から
 ゴックンと飲み込むことを、「嚥下」といいます。普段、飲み込むときに「今から飲み込むぞ」と意識することはあまりありませんが、「飲み込む力」の低下は、40代から始まります。
 65歳以上の約半数、70歳以上のほぼ全員が、軽度の嚥下障害を抱えているといわれますが、自覚がないことが多く、見逃されがちです。自覚したときには、重度の嚥下障害まで悪化していて、回復が難しいことが少なくありません。
 嚥下障害は、栄養状態の悪化や誤嚥性肺炎を引き起こすなど医学的リスクを高めます。それだけでなく、食べる楽しみを失い、生活の質を下げることにつながります。
 ◇早めの予防がカギ
 嚥下障害は、訓練で悪化を防ぐことができます。訓練の効果がしっかりと現れるように、早めの予防を心がけ、「飲み込む力」を維持することが大切です。
 かかりつけの歯医者さんに相談し、治療が必要であれば、口の動きをよくするトレーニングや、筋肉がスムーズに動くようにするマッサージなどを指導してもらいましょう。

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