枚方市の「宮園歯科日記」

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2018年02月

 生物は何を食べ、どうやって消化吸収するかで環境に適応し、生き残ってきました。
 草食動物はもっぱら植物繊維などからエネルギーを得ます。なかでも蹄をもつ草食動物は消化の仕方で異なる進化をとげました。一方は牛やキリンなどの多くの胃を持つ偶蹄類。盲腸内細菌の力で発酵・消化させる方法を選んだのがウマやロバの奇蹄類です。
 偶蹄類は一度飲み込んだ食物を胃で発酵させながら、再び口に戻して噛む「反芻」をして効率よく栄養を分解・吸収するシステムを作りました。
 奇蹄類は巨大な盲腸を作り出して腸内細菌の力で発酵・消化させる方法を選びました。
 糞として出される植物の消化具合からは、消化吸収の効率では遇蹄類が優れているようです。現在、種類や数の上で繁栄を勝ち取った草食動物は偶蹄類でした。よく噛むことで消化を助け生存競争に勝ち抜いたといえます。
 さて、人類は雑食性で栄養のバランスを取るといわれます。ところが、モンゴルの遊牧民や極北の先住民など野菜を口にしない人たちもいます。栄養に問題はないのでしょうか。その秘密は彼らがヒツジやアザラシなどの動物を頭からしっぽ、血液まで丸ごと食べることにあります。血液には野菜などに含まれるビタミンやミネラルが含まれるため、栄養素はすべて満たされるといいます。厳しい自然環境で生き抜く民族の適応の形だったのです。しかもこうした民族はむし歯しらずの健康な歯を持っていました。しかし、近代化とともに食生活が大きく変わり、いまではむし歯も増えているそうです。

 乳幼児にとって歯の治療は心理的に大きな負担です。むし歯にならないための食・生活習慣を乳幼児からはじめることが大切です。
 むし歯の原因となるむし歯菌は、生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在していません。むし歯菌はどこからやってくるのでしょうか。実は、大人たちが口に入れた食べ物を与えたり、食事中に同じ食器やスプーン・お箸で食べさせることで、むし歯菌を移すのです。

 ◇予防策
 食事中は大人が使った箸やスプーンで食べさすのはやめましょう。
 とはいえ、むし歯があるからといって、必ずしもむし歯になるわけではありません。
 むし歯菌が歯を溶かす酸を作るには糖分が必要です。歯に付着するむし歯菌を取り除き、砂糖を含んだおやつなどを控えることで、むし歯を避けることができます。毎日のブラッシングと食生活の改善がむし歯を抑えるカギです。
 予防処置として乳幼児期からのフッ化物の塗布も有効です。フッ化物はむし歯菌の活動を抑えたり、歯の表面に溶け出したカルシウムを歯に取り込む「再石灰化」を促進するなど、歯を修復・強化を促す働きがあります。お近くの歯科医院にご相談ください。

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