枚方市の「宮園歯科日記」

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2017年04月

 本来、上下の歯が咀嚼するのは、食べ物を咀嚼する時と飲み込む時くらいで、一日の摂食時間は3分程度といわれています。しかし、実際はほとんどの人が噛みしめ・歯ぎしりをしています。一昔前までは「原因不明の無用な悪い癖」とひとくくりにされていましたが、最近の研究では、必ずしも悪癖とは言えないことがわかっています。
 噛みしめ・歯ぎしりは日常のストレスや不安などによって引き起こされると言われており、精神的な緊張状態や不安をやわらげる効果が指摘されています。つまり、ストレスから体を守り、病気を未然に防ぐ作用があるということです。
 だからと言って、放置していいわけではありません。噛みしめ・歯ぎしりを放置すれば歯牙の摩耗や破折を引き起こし、象牙質知覚過敏症の原因となります。とくに、睡眠中の歯の噛み合わせでは、意識して噛む力の6倍もの力が歯に加わり、歯のみならず顎関節にまでダメージを与えることもあります。歯根部が破折すれば即抜歯につながるために警戒が必要です。
 これを防ぐにはセルフコントロールしかありません。精神的・肉体的なストレスをなるべく減らし、過緊張な状態をつくらないように努めましょう。身体に無理をかけず、睡眠時間を十分にとることが重要です。また、唇を閉じ、上下の歯を合わせないようにして顔の筋肉の力を抜くトレーニングも効果的です。
 希望者には、就寝時に歯を守る装置として、マウスピースをお勧めしています。

むし歯や歯周病などのお口の病気を放置していると、血液の流れに乗って「ばい菌」が他の臓器に運ばれ、病気を引き起こしたり、悪化させたりすることがあります。この考え方を「歯性病巣感染説」と言います。
人間の身体の各器官は、神経や動静脈などでつながっています。一つの病気が身体全体に影響し合うというのは、ごく自然なことだと思います。一般的に、健康な時には何ともなく、抵抗力が落ちてくると症状が出てくるということは良くあります。
心臓病や腎臓疾患、肝臓の機能障害あるいは急性の関節リウマチの数パーセントは放置されたむし歯が原因とされています。最近の研究では、歯周病と心血管疾患、呼吸器疾患、糖尿病、骨粗鬆症、妊娠に付随する問題(早産・低出生体重児など)との関連まで指摘されるようになってきました。
つまり歯周病の予防や治療は身体の健康維持・増進につながる可能性があることから、お口のセルフケアが今まで以上に重要になっています。
歯周病は特に歯間部隣接面のコル(Col)と呼ばれる部分から発症すると考えられています。
コルは、くぼんでいてプラークが停滞しやすい場所です。粘膜の表面は軟らかくなっており、感染に対しても弱い組織です。歯周病の多くはここから進行していくと言われています。
コルに適度な刺激を与えれば、粘膜が硬くなり、抵抗力を強めることができます。具体的には、▽ブラッシング後のデンタルフロスを使ったフロッシング▽歯間ブラシを使って歯と歯の間の汚れを取り除くことなどを徹底することをお勧めします。

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