枚方市の「宮園歯科日記」

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2014年04月

 人類が、初めて甘味料と出会ったのは、ミツバチのミツです。
 その後、サトウキビからつくられる砂糖が、今日世界中で使用されている砂糖の大半を占めるようになってきました。
 サトウキビの原産地は、たぶん東南アジア(インド原産説もあり)で、その後インドに伝わりました。起源前約1000年ごろのインド、バラモン教の経典にサトウキビの記述があります。それがヨーロッパに持ち込まれたのは、紀元前334年、アレキサンドロスの東方遠征の時です。その後中世の17世紀くらいまでは、その希少性と抜群の甘さから、どんな病気にでも効く万能薬として重宝されていたのです。
 日本へは、8世紀に大陸(唐)からの渡来僧『鑑真』によってもたらされたとされ少し大きい文字、大切な宝物として扱われていました。
 室町時代に入ると、砂糖は中国から輸入されるようになり、菓子の原料として用いられ、羊羹などの和菓子が作られ始めました。もちろん高価で、庶民が簡単に手にするシロモノではありませんでした。
 江戸時代の初期には、奄美大島においてサトウキビが栽培され、その後、琉球でも栽培が始まりました。このころから生産量も増え、やっと庶民の口にも入るようになってきました。サトウキビ以外の砂糖は、テンサイ(サトウダイコン)などの植物から精製されるものが大半ですが、その技術が開発されたのは近代に入ってからです。
 現代社会では、砂糖の過剰摂取による健康障害や、むし歯との関係が取りざたされていますが、その反面、疲労回復や脳の唯一のエネルギー源であるグルコースを含むなど効用も認められていますので、難しいところです。
 ただ、砂糖摂取量とむし歯の出現との相関関係は歴然としていて、その理由はむし歯の原因菌は砂糖をエサに増加するからです。そして砂糖は原因菌を歯の表面にくっつける働きもするので、二重の意味でむし歯をつくりやすくするのです。
 やはり、どんなものでも摂りすぎは健康にとって良くないですね。私たちと数千年もの長いおつき合いの砂糖とは、今後もうまく付き合っていきたいものです。

 幼児期(1歳半~3歳ごろ)になると奥歯が生え始め、ドロドロの離乳食から固形物を含んだ幼児食を食べられるようになります。好奇心も旺盛になり、食事が楽しくなる頃です。3歳ごろまでには乳歯が20本生えそろい、食物を歯でしっかり噛めるようになります。
 大人と同じメニューでOKですが、ポイントは、「大人より少しやわらかめ」を意識して調理しましょう。上下の奥歯が完全にそろうまでは野菜を少し長めに茹でたり、食材を薄く切るなど、噛みごたえを残しながらも食べやすくする工夫をします。
 噛みごたえのある野菜やお肉を食べさせたいところですが、芯があったり、厚すぎたりすると、うまく食べられず好き嫌いの原因になることもあるので、焦りは禁物です。しっかりと噛んで食事を楽しめるよう、食材の形や大きさに、注意しましょう。
 この時期の筋肉や顎の成長は、これから生える永久歯の歯並びにも大きく影響します。よく噛むこと、食べることが好きになるように成長を見守りたいですね。

 かぶせ物がある歯は、歯ぐきが下がってしまうと歯とかぶせ物との境目が露出して目立ってしまうことがあります。前歯の場合は特に見た目にも影響が出るので「歯ぐきを傷つけないこと」が歯みがきのポイントになります。
 歯ブラシの毛先全体ではなく毛先の一部を使うようにして、歯ぐきのラインに沿ってやさしく磨いてください。
 歯に当てる力は弱めで、鏡を見ながら丁寧に一本ずつ汚れをとるよう心がけてくださいね。硬い歯ブラシは歯ぐきを傷めやすいので“ふつう”か“やわらかめ”がおすすめです。
 一度、傷ついて下がってしまった歯ぐきはその後丁寧に歯みがきをしても元通りにはならないので、十分に気をつけてくださいね。

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