枚方市の「宮園歯科日記」

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2013年06月

 「子どもの歯並びをよくしたい」という親が増えています。
 歯並びやかみ合わせを悪くする原因の一つと考えられているのが、“指しゃぶり”や“頬づえ”、“口呼吸”など幼児期の“クセ”。悪い歯並びは見た目だけでなく、咬み合わせなど口腔の健康にも影響します。
 「指しゃぶり」の影響といわれるのが開咬(上の前歯と下の前歯がかみ合わない状態)です。ひどい場合、発音や嚥下への悪影響や口元の突出の原因になるため、4~5歳を過ぎた指しゃぶりは指導した方が良いという意見が多いようです。ただし、3歳までは自然な行為なので、特に禁止する必要はないようです。「頬づえ」を成長期に習慣的にくり返すと、顎の骨のバランスが狂ってしまい歯並びやかみ合わせに影響します。
 「口呼吸」をする子どもは口が開きっぱなしになり、顎、舌の位置が下がります。上あごのアーチ幅がせまくなり、出っ歯やかみ合わせの異常につながるといわれています。
 発育期の子どもの“クセ”に注意してあげたいものです。

 実は、生えたての歯は意外と軟らかいのです。見た目には硬そうに見えますが、硬い状態で生えてくるわけではないのです。完全に硬くなるのには約3年かかるといわれています。
 ですから、エナメル質の再石灰化を促すフッ化物の応用は、歯の生えたてから3年間が最も有効とあれています。
 すなわち乳歯では歯が生えて間もない1歳頃から、永久歯では第1大臼歯が生える5~6歳頃から第2大臼歯が生え終わった後の15歳頃までの間が最も有効とされています。
 また一般に、フッ化物応用によるむし歯予防というと小児・学童期のものと思われがちですが、それ以降の思春期から成人を経て、歯の根の部分のむし歯のリスクの増す高齢者の年代に至るむし歯予防にも大変効果があり、全年代を通じ継続しての使用が望まれます。
 アメリカではこのフッ化物応用を全成人患者の32.2%に実施しているという報告がありますが、おそらく日本では0%に近い数字になるのではないでしょうか。
 その理由として我が国での永久歯に対するフッ化物応用による予防処置が健康保険で給付されないという事情が考えられるのですが、難しいところですね。
 常日頃からのフッ化物配合歯磨剤の使用を含め、定期健診の際には是非このフッ化物応用による処置を受けていただきたいものです。

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