◇むし歯がなくても要注意
子どものむし歯は大きく減少し、文部科学省の調査でも、幼稚園、小学校、中学校、高校の全てでむし歯の経験者数は半数をきりました(2018年)。
ところが、2020年の小学生を対象とした調査では、新たにむし歯を発症した児童の6割が、1年前には1本もむし歯がなかったことが明らかになったのです。これは、むし歯がゼロであっても安心せず、引き続き予防に取り組む重要性を示唆しています。
◇治療した歯が原因に
厚生労働省の調査では、成人の9割以上がむし歯を経験したことがあるとされています。「大人むし歯」は身近な口の中のトラブルです。
大人になると、過去に治療し詰め物やかぶせ物をしている歯に、新たなむし歯ができやすくなります。しっかりと治療をしても年数がたつと、詰め物やかぶせ物と歯との間にむし歯が再発することは珍しくありません。一見、気づきにくいのが特徴です。神経を抜いた歯の場合は、痛みを感じにくいので、さらに発見が遅れがちです。
歯の詰め物やかぶせ物にも寿命があります。むし歯についての正しい知識を持ち、定期的に歯科医院を受診することで、より効果的にむし歯を予防することができます。