本当は怖い「ドライマウス」
 日常生活のなかで口の中が乾燥している、ネバネバする、口臭が気になるなどの症状が続く方はドライマウス(口腔乾燥症)が疑われます。
 ドライマウスは、様々な原因で唾液の分泌が減少、あるいは唾液の質に異常をきたす病気です。ドライマウスの患者は日本全国に800万人いると推測されており、予備軍にいたっては3000万人ともいわれています。
 ◇怖い病気が原因!?
 ドライマウスは、「口の中が乾燥するだけ」と軽く捉えられがちで、受診に繋がりにくい病気です。しかし、ほかの病気の一つの症状として現れているケースも。侮っていると発見が遅れ、重症化を招くことがあります。また、高齢者においては、唾液が減少することで食べ物が飲み込みづらくなり、誤嚥性肺炎を引き起こす危険性もあります。
 ◇早期の受診が重要
 ドライマウスの原因は、「糖尿病などの全身疾患」「薬の副作用」「シェーグレン症候群(口や目に症状が出る自己免疫疾患)」「口呼吸や喫煙」「唾液腺の病気」「神経障害」「精神的ストレス」などに分類されます。その中でも多いのが薬の副作用です。生活習慣病の併発などによって多数の薬を飲んでいる方は注意が必要です。
 最近では軟らかい食べ物が増え、噛むための筋肉が鍛えられず、唾液の分泌が少なくなり、ドライマウスが低年齢化しているとも言われています。
 ドライマウスは、口腔内だけでなく、様々な病気のサインになっています。口の乾燥が続いたら要注意!早めの受診をお勧めします。