夏真っ盛り、食欲も少し落ちてきて、素麺や冷麺で食事を済ませていませんか! つるつると流し込む食事は噛む回数が少なくなりがちです。子どもの顎の発育に影響を与え、永久歯の歯並びを悪くする原因になることがあります。
 現代の日本人は、1回の食事で600回ほど噛んでいると言われています。しかし、過去をさかのぼると、弥生時代の人々の噛む回数は約4000回。なんと現代人の6倍も噛んで食事をしていたのです。それは玄米やおこわや乾燥した木の実、干物など、硬くて噛みごたえのある物を食べていたからです。
 時代とともに調理法が発達し、食べ物が軟らかくなって食事時間も短くなりました。最近では、噛まずに「飲むだけで栄養が摂れる」というドリンク剤などもあります。
 よく噛んで食べるということは、顎の発育のみならず、脳の活性化や肥満予防など身体に良い影響がたくさんあります。噛む回数が少ない食事の時は、噛みごたえのあるおかずを一品加えてくださいね。