食事の時の噛む回数の目安は一口につき30回と言われています。(厚労省『噛ミング30』)。しっかり噛んで食べれば、お口の周りの筋肉や骨の正常な発達を促すことができます。また、食物を口の中で細かく砕くことで、胃や腸で消化・吸収しやすくなります。
 しかし、現代の食事はラーメンやパスタ、カレーライス、ハンバーグなど、やわらかくて飲み込みやすいメニューが子どもに人気です。「しっかり噛みなさい」と言われても、そもそも一口30回噛むことが難しい場合が少なくありません。お口の機能を鍛えるには“受難の時代”とも言えるでしょう。
 そんな時は食材や調理法に気を付けてみてはいかがでしょうか。例えば、▽食材は大きめに切る▽根菜を多用する▽歯ごたえが残るよう火を通しすぎないようにする――など、工夫次第で噛む回数を増やすことができます。
 テレビやスマホを見ながらの“ながら食べ”も噛む回数が少なくなる要因の一つです。できる限り食事に集中し、味わって食べてくださいね。