子どもの頃に耳にした人も多いのではないでしょうか?しっかり噛むことは顎の成長や歯並びに良い影響があると言われていますが、大人では良いことばかりではありません。
 例えば、歯周病の人。歯ぐきを鍛えようとガムを噛み続けても、逆に歯の周囲の骨に負担がかかり、歯周病が進行してしまうことがあります。噛む力や回数は、むし歯と無関係ではありません。歯がすり減ったり、歯の表面のエナメル質に見えないヒビが入ったりすれば、知覚過敏やむし歯になりやすい状態を作り出す恐れがあります。
 ただし、よく噛むことで唾液の分泌を促進し、歯の表面を再石灰化するという補修作用があります。「噛むこと=破壊」「唾液=補修」のバランスを崩さないことが大切です。よく噛んで食べた後は、食管を空けて補修を促すようにしましょう。規則正しい食生活が重要です。
 「歯は噛むほどに強くなる」は、大人の場合はウソになりますね。