アレルギーで有名なのは、卵や乳製品などの食物が原因で起こる食物アレルギーや風邪薬などが原因の薬疹などですが、金属もアレルギーの原因になることがあります。
 金属アレルギーはアクセサリー類が原因でかぶれることなどが多いのですが、むし歯の治療で行われる修復物が原因になることもあります。
 金属アレルギーは皮膚に触れたり体内に入ったりした金属がイオン化し、人体のタンパク質と結合して引き起こされます。
 このタンパク質との結合体は体内には存在しないものなので、異物(アレルゲン)としてアレルギー反応が現れます。しかし、このアレルギーは誰にでも起こるものではなく、一生涯症状がでない人もいれば、何年も全く症状がなかった人が急に発症することもあります。今症状がでてないからといってこれからも絶対に出ないという保証はありません。
 金属アレルギーになりやすい代表的の金属にはニッケル、コバルト、クロム、水銀などがあります。歯科で使う金属の修復物はほとんどこうした金属の合金です。
 唾液が存在する口の中は、金属がイオン化しやすい環境です。また、口の中にいる細菌が金属イオンとタンパク質とを結合させやすくします。
 アレルギーを防ぐには、口の中を清潔に保ち最近の働きを抑えることで、金属イオンがタンパク質と結合しにくくさせることが重要です。いまは何も症状が出てない人が将来的にアレルギーを発症する可能性を低くすることができます。