枚方市の「宮園歯科日記」

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2018年05月

 口臭の種類は大きく4つに分けられます。
 生理的口臭・・・唾液には口腔内を洗浄、殺菌する作用があります。起床時や空腹時、緊張時など、唾液の分泌量が少なくなることで口臭が発生します。
 病的口臭・・・歯周病、むし歯、歯垢、歯石など口腔内の原因と、呼吸器系、消化器系の病気、糖尿病などで口臭が発生します。
 外因的口臭・・・ニンニク、ニラなど臭いの強い食べ物を摂取した際や、アルコール、タバコなどを摂取することで口臭が発生します。
 内因的口臭・・・特に口臭に異常が認められなくても、口臭があると思い込んでしまう場合です。
 これらの中で多数を占めるのが病的口臭です。予防のために、ブラッシングや歯間の清掃(デンタルフロス、歯間ブラシなど)によって、お口の中の細菌を減らしましょう。マウスウォッシュやデンタルリンスを併用するのも効果的です。また、定期健診を受けてお口の中にむし歯や歯周病があれば早めの治療をお勧めします。正しいブラッシング方法などをもう一度確認することも大切です。

 感染症の原因が細菌だとわかったのは、140年前。ドイツの細菌学者ロベルト・コッホが発見しました。
 その後の研究で、歯周病の原因も細菌であることが明らかになり、歯を磨き細菌を除去することで歯周病を治療・予防できるようになりました。
 むし歯を進行させる細菌がミュータンス菌であるように、歯周病を進行させる菌にもいくつか種類があります。その中でも代表的なのが、ジンジバリス菌(PG菌)です。歯周病は、これらの菌が歯と歯茎の間に潜り込み、繁殖を繰り返すことで進行します。
 歯周病の原因となる細菌群をレッドコンプレックスと名付け、これら細菌に対する治療法が考えられてきました。
 レッドコンプレックスに含まれる細菌はプラーク(歯垢)が多くなると検出されることから、徹底した歯みがきやスケーリングによって除去します。歯茎の中に歯石などがこびりついている場合は、外科処置などで除去し、細菌の繁殖を抑えます。また、抗菌薬を利用することも一つの治療法です。
 近年、大阪大学歯学部の天野敦雄教授によって、PG菌にも種類があり、型によって治療後の再発リスクに違いがあることがわかってきました。繁殖力が強い型に感染すると治療後も継続したメインテナンスが必要となります。
 将来は、より繁殖力が強い型のPG菌に感染する前に、弱い型に感染させるといった予防接種のようなことも行われるかもしれません。

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