枚方市の「宮園歯科日記」

大阪 枚方市の歯医者さん 【宮園歯科医院】 より、 「当院のお知らせ」 と 「歯科の耳寄り情報」 をお届けします。

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カテゴリ: 虫歯

 むし歯にならない食生活について患者さんにアドバイスしています。一番良くないのはダラダラ食べ。甘いお菓子やアメなど、ついつい手が伸びてしまいます。砂糖が入ったドリンク類も要注意です。
 子どもたちに人気の炭酸飲料は一本(350ml)にスティックシュガー約8本分(24㌘)が入っています。缶コーヒーは微糖でも約6本分(18㌘)にも。いつもお口の中に甘いものがあると、唾液の再石灰化作用も進まず、むし歯になりやすい環境に。
 乳酸飲料や野菜・果物ジュースは体に良いからと常用していませんか。砂糖が添加されていないか注意が必要です。
 ダラダラ食べ・飲みは、むし歯だけでなく、生活習慣病のリスクも高めます。飲食のタイミングはメリハリが大切ですね。

 カリエスリスク(むし歯のなりやすさ)は、成人病と同様に個人差があります。
①口腔内のむし歯菌の数・種類
②歯の質・形
③だ液の質・量
④食生活習慣(甘い物の量・だらだら食べ・寝る前の歯磨きの有無)
 これら4つで、むし歯になりやすい子となりにくい子に大きく差が出てきます。「歯磨きしてるのによくむし歯
になる!」と、お嘆きの方は次のことをチェック!

(1)正しく磨けてる?
⇒時には染色液を使用して。。。『歯』だけではなく歯ぐきのそば、咬みあわせ面の溝の中を。
(2)フロスしてる?
⇒幼児用ホルダー付フロスもあります。歯と歯の間は糸(フロス)でないと取れません。ぜひ使ってください。
(3)甘い物多く食べてない?
⇒幼児期は保護者で管理を。知らないうちにお子さんが食べてることも。
(4)だらだら食べてない?
⇒小分けにしてお茶と一緒に。甘くない物でも『だらだら食べ』はNG。勉強しながら、TV見ながらの食べ続けは危険。
(5)フッ素利用してますか?
⇒定期的に歯科へ。歯の質を強くし、むし歯菌の力を弱めます。

 いかがですか?ひとつずつ始めてみましょう!

 いつまでも美味しく食事する為にはどうすればよいのでしょうか。血圧を正常範囲に保つ、糖尿病にならないように日頃から食生活に気をつける、運動を行うなどはTVなどでよく聞く話です。では、口の中ではどのような事に注意すれば良いのでしょうか。
 生まれてから成人を迎えるまでにムシ歯になる方が多いと思います。これらは食生活の乱れ、不適切なブラッシングから起こりやすいです。乳酸飲料は腸によくても歯にはよくないです。炭酸飲料は言わずもがなです。しかし、これらも摂り方を工夫することで、歯にあまり影響を及ぼさなくなります。口の中のPHはほぼ中性です。飲み喰いすると、酸性に傾きます。その後は、数時間かけて中性近くに戻り、1日3食と1回の間食の生活なら口の中の中性は保たれます。それ以上の摂取頻度になるとムシ歯になりやすくなります。
 歯が沢山残れば長寿に差がでるという報告もあります。食生活を見直して健康に。

 むし歯の原因は、生体、細菌、口腔環境の因子があります。むし歯の原因菌であるミュータンスレンサ球菌は乳歯萌出前に検出されますが、お口の中に定着するために硬組織が必要で、乳歯が生えるまで口腔内に定着できないと言われています。
 生後19ヶ月から31ヶ月の期間に、ミュータンスレンサ球菌を保有する児童の割合が急激に上昇しますので、この期間を感染の窓と呼ぶ研究者もいます。この頃から離乳食が始まり、親から子への唾液による細菌の伝搬が行われ、乳歯が生えてから急激にミュータンス菌の定着が起こります。
 ミュータンス菌の感染は乳幼児期がほとんどで、成人ではほとんど感染しません。生後31ヶ月まではそれなりの配慮・大人のむし歯治療も大切ですね。

フッ素塗布は多くの方が子供の虫歯予防の為にするものと思われています。しかし、大人の虫歯予防にも良いという事を知っていますか?フッ素塗布は虫歯予防や初期虫歯の治療にも使われるものです。歯を丈夫にして虫歯菌の作り出す酸から歯を守る効果があります。乳歯は永久歯と違い歯も溶けやすく、虫歯の進行も早いので、フッ素塗布で歯を強化しなければすぐ虫歯になってしまいます。生えたての永久歯は歯の表面が弱く、歯の溝も深いために虫歯になる確率が最も高い時期です。このことから、子供の虫歯予防にフッ素塗布が推奨されています。そして見落とされがちな成人の歯に対しては不規則な生活で虫歯のリスクが上がる事が主で特に連結冠や部分入れ歯が入っている方は唾液の流れが悪くなる為に虫歯になりやすいです。
 フッ素塗布は虫歯に対する抵抗性を強化し、その結果治療回数も減るので大人の方にもオススメです。

むし歯予防に使われるフッ化物。家庭用の歯磨剤にも多くの商品に添加されています。歯科医院では定期健診や歯のケアの際に歯面に塗布します。歯科医院で使われるフッ化物と家庭用のフッ化物に違いはあるのでしょうか?
歯科医院と家庭用の違いは濃度にあります。市販の歯磨剤に含まれるフッ化物濃度は、1%までと法律で上限が定められています。一方で、歯科医院で塗布するフッ化物は歯科医院や歯科衛生士の管理のもとで塗布するため、濃度の高いものを使用することができます。
濃度が違えばむし歯予防に対する効果も違います。
フッ化物のむし歯予防効果をおさらいすると、
①再石灰化促進:むし歯原因菌の出す酸の作用で歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着を促進します。
②歯質強化:歯の表面のエナメル質を強くして、酸に溶けにくい歯にします。
③細菌の酸産生抑制:歯ブラシで落としきれなかったプラーク(歯垢)中のむし歯原因菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑えます。
 特に、濃度の高いフッ化物は、歯質強化に有効とされています。
定期的に歯科医院でフッ化物の塗布をすることで強い歯を作ることができます。毎日のブラッシングに加え、家庭ではフッ化物配合の歯磨剤を使ってむし歯になりにくいお口の中の状態を保つことが大切ですね。

 むし歯の原因菌は2種類あります。
1:ミュータンス菌
唾液から感染します。幼児期に両親や祖父母から口移しで食べ物を与えられたり、同じお箸やスプーンなどを使用することで感染。一度口腔内に入り込むと、完全に取り除くことはできませんので、乳幼児の子どもへの感染には十分に注意が必要です。
2:ラクトバチラス菌
乳酸菌飲料や普段口にする炭水化物や砂糖にも含まれている菌です。この菌が、ミュータンス菌によって溶けた歯をむし歯へと進行させてしまいます。
 むし歯予防には、2種類の菌の特徴に合わせた対処が必要です。ミュータンス菌対策としては、フッ素塗布・キシリトール50%以上含有のガムやタブレットを食べる。またラクトバチラス菌対策としては、食後に歯磨きをする・甘い物は控える等があります。
 日々の生活習慣を見直して、むし歯予防に努めて下さい。

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