枚方市の「宮園歯科日記」

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カテゴリ: 小児歯科

 子どものむし歯を「いずれ生え代わるから」と放置すると、永久歯や将来の歯並びにも影響することをご存知ですか。
 むし歯などで早期に乳歯を失ってしまうと、隣接する歯が移動して、永久歯が生えるスペースがなくなってしまい、歯並びの乱れの原因になります。つまり、乳歯には永久歯が正しく生える場所を確保する大事な道標(みちしるべ)の役割もあるのです。そのため、子どもでも義歯を入れて永久歯の生える場所を確保することがあります。
 大人の病気と思いがちな歯周病も、最近は小中高生で増加傾向にあります。厚労省の調査では、10歳以上の子どもの20人に1人が歯周病の初期症状である歯肉炎にかかっており、4人に1人は歯石があると報告されています。
 乳歯のころからお口のケアをしっかりすることが大切ですね。
 子どもでも義歯に歯周病、「自分には関係ない?」。
 さぁ、いまから、予防を。

 乳児の歯は、生後6~9か月ごろ下の真ん中の2本が生えはじめ、続いて上の真ん中の2本が生えてきます。乳歯が生え始めたら歯みがきの習慣づけをはじめましょう。
 とはいっても、いきなり歯ブラシを使うと「歯みがき嫌い」になることが多いので、口のまわりや口の中を触られるのに慣れておくことが大切です。
 まず、子どもをあお向けに寝かせ、頭を保護者のひざの上にのせ顔や口のまわりを優しくさわり、互いにリラックスした気分になってから、清潔な指で口の中を触ることから始めます。慣れてくれば、ガーゼや綿棒で歯を拭ってあげましょう。
 最初に生える下の前歯は唾液に触れやすく自浄作用で、むし歯になりにくいところです。歯ブラシでしっかりみがく必要はありません。少しずつ歯ブラシに慣らしていきます。
 しかし、上の前歯は唾液が届きにくく、特に裏側はむし歯になりやすい部分。上の前歯4本が生えそろうころには、歯ブラシでのケアが必要です。特に、就寝前の歯みがきは欠かさずしてあげてください。

 乳児期、乳歯がどんどん生え、成長がめまぐるしい時期、色々な食材を使って食べるトレーニングを開始しましょう。
 栄養も大切ですが栄養素を摂るというよりは、色々な食材にふれ、噛むことに慣れていく準備期間でもあります。噛む能力は離乳食の段階から身につきます。
 健康な歯を育てるため、栄養バランスとともに”噛みごたえ”を意識すること。しっかり噛んで食べることは、食べ物を噛み砕いて消化をよくする以外にも口内を清潔にしたり、あごを強くしたりなど、様々な効果をもたらします。
 そこでこの時期の調理ポイントは、歯の成長に合わせて商材のかたさを変えることです。歯がほとんどない時は”どろどろ状”、前歯が生えてきたら”小さく軟らかく”、前歯が生えそろったら”かじれる程度に、と段階を踏んで食材の大きさとかたさを変えます(例えば、どろどろのおかゆ→舌で潰せる煮物→歯ぐきと前歯で潰せるパンケーキ)。野菜はゆでて使うのが基本でスプーンで潰したり、みじん切りしたりと工夫しましょう。

 どうせ生え変わるから・・・と、乳歯のむし歯を放置していませんか?
 治療せずにそのままにしていると、口の中でむし歯菌が増えて、永久歯のむし歯の引き金に---なんてことも。それだけではありません。むし歯が悪化して早い時期に乳歯が抜けてしまうと、永久歯が正しい位置に生えず、歯並びが悪くなってしまいます。
 歯は生えてから口の中で3年かけて硬くなります。生えたての歯は表面のエナメル質が十分に強化されておらず、大人の歯よりもデリケートです。乳歯のむし歯は進行が早いため、早期発見・早期治療が大切です。
 乳歯には、永久歯の「案内役」のほかに、①食べ物をしっかり噛んで消化を助ける②顎の発達を促し、顔の形を整える③言葉を正しく発音する---などの役割があります。子どもの成長と密接に関係していますので、注意してみてあげてください。
 むし歯の発見が遅れ、神経まで進行してしまうと治療に時間がかかりますので、定期健診を受けてお口の健康状態を忘れずにチェックしてくださいね。

 「子どもの歯並びをよくしたい」という親が増えています。
 歯並びやかみ合わせを悪くする原因の一つと考えられているのが、“指しゃぶり”や“頬づえ”、“口呼吸”など幼児期の“クセ”。悪い歯並びは見た目だけでなく、咬み合わせなど口腔の健康にも影響します。
 「指しゃぶり」の影響といわれるのが開咬(上の前歯と下の前歯がかみ合わない状態)です。ひどい場合、発音や嚥下への悪影響や口元の突出の原因になるため、4~5歳を過ぎた指しゃぶりは指導した方が良いという意見が多いようです。ただし、3歳までは自然な行為なので、特に禁止する必要はないようです。「頬づえ」を成長期に習慣的にくり返すと、顎の骨のバランスが狂ってしまい歯並びやかみ合わせに影響します。
 「口呼吸」をする子どもは口が開きっぱなしになり、顎、舌の位置が下がります。上あごのアーチ幅がせまくなり、出っ歯やかみ合わせの異常につながるといわれています。
 発育期の子どもの“クセ”に注意してあげたいものです。

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