筋力や関節が衰え、立つ、歩くなどの日常の動作が困難になるロコモティブ・シンドローム(ロコモ)。加齢による病気のイメージがありますが、近年では子どものロコモ予備軍の増加が懸念されています。
 ◇運動器に異変
 「しゃがめない」「片足立ちでふらつく」――。宮崎大学医学部による小中学生を対象にした調査(2012年)では、運動器の機能に「異常あり」と判定された子どもが1割超に上ると報告されました。
 原因は、運動不足だけではありません。意外なことに、積極的に運動する子どもにも異常が見られました。一つのスポーツに過度に打ち込むことで体の一部分に負担がかかり、全身の筋力や柔軟性のバランスが損なわれている可能性がある、とのことです。
 ◇体全体を育む
 運動器の未発達や機能不全が起これば、将来的にロコモになる危険性が高まります。多彩な外遊び、様々なスポーツを通じて、体全体の運動機能を育むことが大切です。
 また、お口の機能の低下はロコモに直結します。家族で口腔ケアにもしっかり取り組んでくださいね。