口の中の粘膜に起こる炎症をまとめて「口内炎」と呼びます。口内炎は小さな潰瘍ですが、頬や歯肉、唇など、炎症が起こる場所も様々です。
 おそらく誰もが経験したことのある病気ですが、その原因は多岐にわたります。誤って頬や唇を噛む、ストレスや体力の低下、ビタミンなどの栄養不足、中にはウイルスやカビ、アレルギーなどによるものまであります。衛生状態や、適合の悪い歯の被せ物によって炎症が起こる場合も。
 予防には、口腔内を清潔に保ち、栄養バランスの取れた食事をとることが大切です。特にビタミンB群やCを多くとることをお勧めします。またできるだけストレスを溜めないことも予防になります。しかし現代社会では、ストレスを溜めないことがとても難しいかもしれません。
 もし口内炎が出来てしまっても、ほとんどが1~2週間ほどで治ります。歯科医院での治療は、口腔用の軟膏の塗布や、お口の中をきれいに保つうがい薬の処方、レーザー照射などがあります。
 口内炎は年齢に関係なく赤ちゃんからお年寄りまで、幅広くかかる病気です。口内炎が出来てしまったら、酸味の強い食べ物や熱いもの、冷たすぎるものなどは控えめにしたほうがいいでしょう。
 また歯ブラシが当たると強い痛みを感じ、患部付近がうまく磨けずに不衛生になる場合もあります。痛みがある場合は、早めに歯科を受診することも選択肢の一つとしてみては。