いつまでも健康なお口を維持するには、ライフステージごとの注意点を知り、口腔ケアに取り組むことが大切です。
 ◇妊娠期
 妊娠中は唾液の酸性が強くなるので、むし歯や歯肉の炎症になりやすい状態です。歯周病は低体重児出産や早産の原因になることがあるため、定期的に受診することが理想です。
 ◇乳幼児期
 もともと赤ちゃんの口の中にはむし歯菌はいません。赤ちゃんへのキスや食器の使い回しなどで家族から感染します。感染しても、それだけでむし歯にはなりません。おかしなどの食生活に気をつけきっちり歯みがきすることが大切です。
 ◇学童期
 乳歯から永久歯への生え変わりは、むし歯になりやすい時期です。正しい歯みがき習慣を身につけましょう。「どうせ生え変わるから」とむし歯の乳歯を放っておくと、歯並びが悪くなったり、永久歯のむし歯にも繋がるため、きっちりと治療することが大切です。
 ◇思春期
 ホルモンバランスや生活習慣の乱れにより、歯ぐきの腫れや出血など歯肉炎になりやすい時期です。外食や間食が増えるなど、むし歯のリスクも高まります。
 ◇成人期
 成人期以降で歯を失う主な理由は、歯周病です。成人の約7割が歯周病にかかっていると言われています。初期の段階では自覚症状に乏しく、気づかないうちに進行していることも。口腔ケアに取り組み、定期的に受診するようにしましょう。
 ◇中高年期
 40歳以降は歯を失う人が増えてきます。歯の本数は健康寿命にも大きく影響します。歯を失わないために、個々人の状態に応じた口腔ケアに取り組むことが必要です。8020(80歳で20本の歯)を目指して頑張りましょう。