【知覚過敏を甘く見ないで】
 冷たい水で口をすすぐとキーンと歯がしみる。歯や歯周組織に炎症がないにもかかわらず、歯に刺激を受けると歯が痛むのは知覚過敏の症状です。
 ◇痛みの原因
 知覚過敏の痛みは、歯の表面をおおっているエナメル質や歯ぐきが何らかの理由で失われることが原因で起こります。
 エナメル質が失われると内側にある象牙質がむき出しになります。象牙質には小さなパイプ状の穴があいているため、外部からの刺激が神経に伝わり痛みを感じます。
 ◇油断は大敵
 知覚過敏は、「ちょっと歯がしみるだけ」「自然と痛みがなくなる」と受診しない方も少なくありません。しかし、痛みを感じなくなるのはエナメル質の再石灰化や、象牙質の自然治癒を促す作用などによって一時的に穴が塞がったためであり、歯のトラブルが解決したわけではありません。歯周病によって歯肉が下がっていたり、食生活習慣や誤った歯みがきのやり方によって歯が溶けたり、削れたりしていることが想定されるので油断は大敵です。
 「知覚過敏かも」と思ったらかかりつけの先生に相談しましょう。