枚方市の「宮園歯科日記」

大阪 枚方市の歯医者さん 【宮園歯科医院】 より、 「当院のお知らせ」 と 「歯科の耳寄り情報」 をお届けします。

歯やお口のお悩みはお気軽にご予約 TEL 072-848-1105 ください。

 むし歯は、原因となる細菌(ミュータンス菌など)が糖分(とくに砂糖分)を栄養に酸をつくり、その酸が歯の表面をおおうエナメル質を溶かしてしまう病気です。むし歯は、奥歯や歯と歯の間など発症しやすい部位があるほか、年齢によっても特徴があります。
 ◇むし歯がなくても要注意
 子どものむし歯は大きく減少し、文部科学省の調査でも、幼稚園、小学校、中学校、高校の全てでむし歯の経験者数は半数をきりました(2018年)。
 ところが、2020年の小学生を対象とした調査では、新たにむし歯を発症した児童の6割が、1年前には1本もむし歯がなかったことが明らかになったのです。これは、むし歯がゼロであっても安心せず、引き続き予防に取り組む重要性を示唆しています。
 ◇治療した歯が原因に
 厚生労働省の調査では、成人の9割以上がむし歯を経験したことがあるとされています。「大人むし歯」は身近な口の中のトラブルです。
 大人になると、過去に治療し詰め物やかぶせ物をしている歯に、新たなむし歯ができやすくなります。しっかりと治療をしても年数がたつと、詰め物やかぶせ物と歯との間にむし歯が再発することは珍しくありません。一見、気づきにくいのが特徴です。神経を抜いた歯の場合は、痛みを感じにくいので、さらに発見が遅れがちです。
 歯の詰め物やかぶせ物にも寿命があります。むし歯についての正しい知識を持ち、定期的に歯科医院を受診することで、より効果的にむし歯を予防することができます。

8月8日、日曜日より15日、日曜日まで夏季休暇とさせて頂きます。8月16日(月曜日)より、診療させていただきます。よろしくお願いいたします。

 一言でむし歯といっても、進行の度合いによって5つの段階があります。むし歯のでき始めの段階である「初期むし歯」を紹介します。
 初期むし歯は、歯の表面をおおうエナメル質から歯の成分が溶け出し(脱灰)、弱くなっている状態をいいます。
 この段階では、歯に穴は開かず、痛みなどの自覚症状はありませんが、多くの場合歯の表面に白く濁った斑点があらわれます。
 初期むし歯は、早期に発見して食習慣やブラッシングを見直せば、歯を削ることなく健康な歯に戻ること(再石灰化)が期待できます。
 しかし、初期むし歯かどうかは、歯科医師の慎重な診断が必要です。初期むし歯を見つけ、進行をくいとめるためには、定期的な歯科受診をおすすめします。

 いつまでも自分の歯で食事を楽しもう――。80歳になっても20本以上の歯を維持する「8020」運動が始まったのは1989年。当時、8020達成率はわずか7%で、歯の本数は平均4~5本しかありませんでした。
 ◇高齢者のむし歯
 以来30年余り、歯科医療関係者による啓発・予防活動や、一人ひとりのお口の健康に対する意識の高まりを受け、達成率は着実に上昇。今では何と51.2%と半数を超える人が「8020」という大きな成果を挙げています(厚労省、2017年歯科疾患実態調査)。
 しかし、達成者が増加したからと言って喜んでばかりはいられません。実は高齢者の「むし歯」が増えつつあるのです。
 ◇歯の根元に多発
 特に多いのが歯の根元にできるむし歯です。加齢や歯周病によって歯肉が下がり、歯の根元の部分がむき出しになることで発症します。
 根元のむし歯がやっかいなのは、重症化しやすいことです。歯は硬いエナメル質と象牙質で覆われていますが、根元にはエナメル質がありません。象牙質は軟らかく、酸に弱いため、むし歯がどんどん進行してしまうのです。
 ◇健康寿命の延伸
 高齢になれば、唾液が減少したり、エナメル質がすり減ったりして、むし歯のリスクが高まります。歯の根元は、ブラッシングで歯垢(プラーク)を取り除くことが難しい部位です。予防には歯科医院で定期的にお口の状態をチェックし、クリーニングしてもらうことが大切です。
 自分の歯でしっかり噛んで食べることは、健康寿命の延伸にもつながります。「8020」から「9020」「10020」へ健康長寿をめざしましょう!

 むし歯菌は砂糖をエサにして酸を作り、歯を溶かします。キシリトールやソルビトール、マルチトールなどの代用甘味料はエサにならないため、むし歯のリスクを減らすことが期待できます。
  しかし、いくら虫歯を予防するといっても、食事に含まれる砂糖をすべて代用甘味料で賄うのは現実的ではありません。できることは間食を代用甘味料のお菓子に切り替えるぐらいであり、予防効果は限定的と言えます。
  また、代用甘味料の商品でも、砂糖の含有量が0.5%0未満なら「ノンシュガー」「シュガーレス」「無糖」などと表示することができます。砂糖が微量でも含まれればむし歯菌のエサになってしまいます。
  代用甘味料の効果を過信せず、適切に活用してくださいね。

↑このページのトップヘ